下記のような疑問を持ったことはありませんか?
- 「ポケットWi-Fiを購入したいが、そもそもポケットWi-Fiが分からない…」
- 「ポケットWi-Fiに料金はかかるの…?」
- 「モバイルWi-Fiルーターってどこで買えるの…?」
- 「色々ありすぎてよく分からないけど、何をどう考えれば理解できるの…?」
実は、かつての私はこういった疑問を持っていました。ポケットWi-FiやモバイルWi-Fiルーターに興味はあるものの、仕組みが複雑でうまく理解できずにいたのです。
しかし、今は実際にWi-Fiを利用するなどして、多くのことを理解できるようになりました。そこで、このページでは「ポケットWi-Fi」や「モバイルWi-Fiルーター」の基礎について分かりやすく解説していきたいと思います。写真や図も取り入れたので、きっと参考になると思います。
モバイルWi-Fiルーターとは?
さっそく、「モバイルWi-Fiルーター」について説明していきます。モバイルWi-Fiルーターというのは、下の写真のようなもののことを言います。
たくさん種類があり過ぎて混乱してしまうかもしれませんが、ここで言いたいのは、モバイルWi-Fiルーターは持ち運びができるWi-Fiルーターだということです。どれもコンパクトな作りをしていますよね。ここでWi-Fiやルーターの意味が分からない方は『クドイけど初心者も分かりやすいWi-Fiの仕組み図解』を読んでみましょう。
ポケットWi-Fiとは?
さて、次は「ポケットWi-Fi」について解説していきます。多くの人は、「ポケットWi-Fi=モバイルWi-Fiルーター」だと思っているかもしれません。しかし、実はこれは勘違いなのです。下の図を見てみましょう。
【ポケットWi-Fiとは】
ソフトバンク・ワイモバイルから販売されているモバイルWi-Fiルーターのこと
※ソフトバンクとYahoo!は現在同じ系列の会社なので、そこから販売されているモバイルWi-Fiルーターはどちらも「ポケットWi-Fi」と同じ名前をしています。
ドコモからもauからもソフトバンクからもモバイルWi-Fiルーターが販売されていますが、それぞれの会社がブランド名を付けて、
- ドコモのモバイルWi-Fiルーター⇒Wi-Fiステーション
- auのモバイルWi-Fiルーター⇒Wi-Fiウォーカー
- ソフトバンク・ワイモバイルのモバイルWi-Fiルーター⇒ポケットWi-Fi
となりました。
この中でもYahoo!(ワイモバイル)の影響力が強く、ポケットWi-Fiが広く認知され、「モバイルWi-Fiルーター=ポケットWi-Fi」と勘違いをする人が増えてしまったのです。
モバイルWi-Fiルーターで出来ること
モバイルWi-Fiルーターがどんなものかを説明する前に、これがあればどんなことが出来るのかについて少しお話します。
Wi-Fiに対応した機器をネットにつなぐことが出来る
モバイルWi-Fiルーターがあれば、Wi-Fi(無線LAN)に対応した通信機器をインターネットにつなぐことが出来ます。ここで言う通信機器というのは、スマホ(現在使用中でも以前契約を解除したものでもAndroidでもiPhoneでも)・パソコン(ノートでもデスクトップでも)・タブレット・ゲーム機(Wii UでもDSでもPlaystationでも)・プリンター・ハードディスクレコーダーなど様々です。
自分の持っている通信機器がWi-Fi(無線LAN)に対応しているかどうか気になる方は、『通信機器が無線LANに対応しているか確認している図』のようにメーカーのホームページから確認してみてください。
通信機器を複数同時にネットにつなぐことが出来る
モバイルWi-Fiルーターが1つあれば、複数の通信機器は同時にインターネットに接続することが出来ます。また当然のことですが、この時にスマホで1GB・ノートパソコンで2GB・ゲーム機で1GB使えば、モバイルWi-Fiルーターは5GBの通信量を使ったことになります。
※「複数機器を同時にネットにつなげることが出来る」と聞くと、初心者の中には「自分のモバイルWi-Fiルーターの電波を他人に使われたりしないの?」と心配する方もいますが問題はありません。上の図のように、あなたのモバイルWi-Fiルーターで、スマホ・ノートパソコン・ゲーム機を同時にインターネットにつなぎたい場合は、スマホ・ノートパソコン・ゲーム機それぞれのWi-Fi設定画面に、モバイルWi-Fiルーター機器本体に貼られているバーコードシール辺りに記載されているパスワード(暗号化キー・Key)を入力する必要があります。これについては『ルーターの電波(Wi-Fi)を使うためにパスワードを打ち込む』のページでも写真付きで説明しています。
他人にパスワードが知られない限り、あなたのモバイルWi-Fiルーターの電波(Wi-Fi)を使われる心配はないのです。
外出先でもネットにつなぐことが出来る
モバイルWi-Fiルーターがあれば、外出先でも通信機器をインターネットにつなげることが可能です。例えば、ノートパソコンのバッテリーが続く限り、公園のベンチでインターネットを楽しむことが出来ます。
他には、固定回線を引いてない家でも、ノートパソコンの近くにモバイルWi-Fiルーターを置いておけばデータ通信が出来ます。要するに、自宅のネット回線の代わりにもなるのです。そのため、固定回線を契約したくない人・回線工事をしたくない人はモバイルWi-Fiルーターを契約するのも1つの手です。
モバイルWi-Fiルーターが購入できる場所
そもそもモバイルWi-Fiルーターをどこで手に入れることが出来るのか疑問に思っている人もいると思います。モバイルWi-Fiルーターは、ネット通販か家電量販店で購入します。
ネット通販
ドコモのモバイルWi-Fiルーター「Wi-Fiステーション」が欲しいならドコモのオンラインショプから申し込みが出来ます。auの「Wi-Fiウォーカー」、ソフトバンク・ワイモバイルの「ポケットWi-Fi」にも同様のことが言えます。
また、モバイWi-Fiルーターには「WiMAX」というものもあります。これは、ドコモやau、ソフトバンクの回線とは違い、UQコミュニケーションズが所有しているネット回線を利用したデータ通信サービスです。これもネット通販から購入することが出来ます。詳しくは『WiMAXとは?サルでも分かる初心者向け徹底図解』や『支払い方法と契約』を参考にしてみてください。
家電量販店
ヤマダ電機、ケーズ電気、エディオン、ヨドバシカメラ、ビックカメラなど、様々な店舗でモバイルWi-Fiルーターを購入することが出来ます。独自に受け付けスペースを設けているところもあります。
中には、ノートパソコンを買う時に「パソコン購入時にポケットWi-Fiを契約すればパソコン代金無料」みたいなサービスをしているところもありますね。
モバイルWi-Fiルーターは月額料金がかかる?
これは初心者によくある疑問です。
【モバイルWi-Fiルーターは月額料金がかかる?】
- 「ポケットWi-FiやWiMAXなどのモバイルWi-Fiルーターは必ず月額料金が必要なの?」
- 「月額制ではないモバイルWi-Fiルーターはないの?」
- 「amazonなどのネット通販でモバイルWi-Fiルーターの機器だけ買えばネット通信が出来るようになるんじゃないの?」
これは残念ながら、すべてのモバイルWi-Fiルーターにおいて、ネット通信を利用したい場合は月額料金が必ずかかります。下の図を見てください。
どのモバイルWi-Fiルーターを使うにも、会社の回線を利用する必要があります。会社の回線を利用するには、当然、月額費用が発生する契約をする必要があります。そして、現在の日本に月額制以外の料金体制のモバイルWi-Fiルーターは存在しません。
amazon等でモバイルWi-Fiルーターの機器を買うだけではインターネット通信は出来ない
私も昔はそうだったのですが、初心者の方の中には、「amazon等で市販されているモバイルWi-Fiルーターの機器だけを購入すれば、Wi-Fiのデータ通信が出来るようになるんじゃないのか?」と考える人がいます。
どうしてこう考えてしまうのか、その理由は、モバイルWi-Fiルーターが勝手に街中に飛んでいる電波をキャッチしてくれると勘違いしているからです。しかし、実際は上の図のように、会社の回線と月々の契約をしていなければ、モバイルWi-Fiルーターに電波は入ってきません。
これは携帯(スマホ)と全く同じ原理です。携帯(スマホ)も月額料金を支払って通信回線が利用できるようになっていますが、解約すれば通信回線との契約が切れてデータ通信が出来なくなりますよね。
市販のモバイルWi-Fiルーターの機器でデータ通信するためには?
通常は、モバイルWi-Fiルーターを購入する時に、同時に月額料金を支払う契約を行います。これは入手ルートがネット通販でも家電量販店でも同じことです。
しかし、amazon等でモバイルWi-Fiルーターの機器だけが売られていることがありますよね。先程も言った通り、機器だけ買っても通信をすることは出来ません。ではどうしたら使えるようになるのか?これは、別途「SIMカード」を購入(契約)する必要があります。
SIMカードを機器に差し込めば、データ通信が出来るようになります。ですが、「SIMカードを使う=そのSIMカードを発行する会社の回線を使わせてもらう」ということになるので、月額料金が発生します。
もし、市販のモバイルWi-FiルーターとSIMカードを別々に購入したい場合は、『』で解説しているので読んでみましょう。
モバイルWi-Fiルーターに通信規制や速度制限はあるの?
モバイルWi-Fiルーターにはすべてに制限が設けられています。現在の日本に制限のないモバイルWi-Fiルーターは存在しません。その理由は『WiMAXやポケットWi-Fiに無制限プランが存在しない理由と3つの案』のページで説明しています。
ただし、モバイルWi-Fiルーターによって制限内容は異なってきます。
ドコモ、au、ソフトバンクの回線を利用したモバイルWi-Fiルーターの制限
ドコモやau、ソフトバンクの回線を利用したモバイルWi-Fiルーター(Wi-Fiステーション・Wi-Fiウォーカー・ポケットWi-Fi)には、基本的に月7GBの通信量制限があります。また、月に7GB以上のデータ通信を行った場合は速度制限がかかり、翌月まで通信速度が128Kbpsと超低速になってしまいます。
ドコモ、au、ソフトバンクと携帯(スマホ)を契約している人で定額料金プランにしている人なら、月7GB制限に馴染みがあると思います。それと同じです。
UQコミュニケーションズの回線を利用したモバイルWi-Fiルーター「WiMAX」の制限
UQコミュニケーションズの回線を利用したモバイルWi-Fiルーター「WiMAX」には、3日10GB制限があります。
※厳密に言うと、速度が普通レベルのWiMAXという通信方式を使えば無制限なのですが、現在は通信方式を自分でコントロールできなくなってしまいました(3日10GB制限が適用される高速通信のWiMAX2+が優先される)。詳しくは『4ステップで分かるWiMAXとWiMAX2+の違い比較』で解説しています。
しかし、3日で10GB以上のデータ通信を行った場合の速度制限は2015年7月に緩和され、YouTubeの標準レベルなら視聴できる程度(1Mbps)は確保されるようになりました。そのため、ポケットWi-Fiのような月7GB制限128Kbps速度制限と比べると雲泥の差となっています。
3日で10GBという通信量がどれほど快適かを知りたい場合は『徹底解説!WiMAX2+の3日10GB制限はどれくらい快適か?』を読んでみましょう。
スマホの月額料金を節約するためにモバイルWi-Fiルーターを利用するとお得なの?
スマホの定額プランを契約している人の中には、「毎月の支払いを抑えたいから、別途モバイルWi-Fiルーターを購入してこちらでWi-Fiを使い、スマホはプランを安いものに変更したい」と思う人もいるかもしれません。
しかし、私はこの方法をあまりおすすめしません。なぜならそんなに節約にならないからです。
まとめ
モバイルWi-Fiルーターには色々なメリットがあります。
- 外出先でインターネットを利用することが出来る
- 回線工事不要で自宅にネット環境を整えることが出来る
- 固定回線をモバイルWi-Fiルーターに変えることで毎月の出費を抑えることが出来る
そして、ヘビーユーザーでなければWiMAXの3日10GB制限はあまり気にならずに、インターネットを楽しむことも出来るのです。では、続いて『WiMAXとは?サルでも分かる初心者向け徹底図解』を読み、WiMAXの基礎を理解していきましょう。