最近、モバイル通信サービスに「どんなときもWiFi」というものが出てきました。CMでも見聞きしたことがあるんじゃないでしょうか?
比較的新しいサービスなので不安はあるものの、「無制限(使い放題)」「docomo, au, ソフトバンクの回線が使える」「海外でも使える」といった点は魅力的に感じますよね?
では、WiMAXと比べてどっちを選べばいいのでしょうか?本当に「どんなときもWiFi」を契約して後悔はないのでしょうか?
そこで今回は、WiMAXとどんなときもWiFiを徹底的に比較し、どちらを契約したほうが使いやすいのかを判断していきたいと思います。
WiMAX vs どんなときもWiFi
1. 通信制限
通信制限は、WiMAXが「3日10GB制限」。
そして、どんなときもWiFiは基本的に制限は存在しません。厳密に言うと、
「違法ダウンロード、不正利用、大容量通信によるネットワークの占有を行なった場合、通信速度を制限する場合があります。」となっていますが、一般的にこんなことをする人はいませんから、あまり心配する必要はありません。
この時点でどんなときもWiFiの勝ちです。
ですが、「3日10GB制限」はそこまで厳しい制限ではないことを知っているでしょうか?まず、3日間でデータ通信量の合計が10GBに到達したら速度制限が発生しますが、遅くなるといってもYouTubeの標準画質程度は見れるくらいには保たれます。これはWiMAX側が言っていることです。さらに、制限される時間帯も、夕方6時~深夜2時のみとなっており、それ以外の時間帯ではたとえ「3日10GB制限」中でも通信速度が制限されることはありません。あくまでネット回線が混み合う時間帯のみでの制限となっています。
ここまで考えると、「WiMAXは通信制限があるからダメ」とも言えないのです。
2. 通信速度
WiMAXの最高通信速度は、WiMAX2+のみを使った「ハイスピードモード」で下り最大558Mbps。
どんなときもWiFiは、下り最大150Mbps。
※下り:ネット閲覧など、通信データを受信する時のこと(メール送信など発信する時は「上り」と言う)
通信速度を比べるとWiMAXのほうが速いです。どちらも場所によってつながりにくいことはありますが、WiMAXのほうが新機種を定期的に発売しており、それに伴って最大通信速度も上がっています。
近年はスマホで動画を見る人も増えており、容量の大きいデータを受信する機会も増えていますから、通信速度は速ければ速いほどいいです。
3. エリア
エリアに関しては、docomo, au, ソフトバンクを網羅しているどんなときもWiFiの勝ちです。WiMAXも全国の主要都市をほぼ網羅しているとはいえ、3大キャリアほどではありません。
どんなときもWiFiはdocomo, au, ソフトバンクから回線を借りているだけなので、本家ほどスムーズな接続が可能かと言えば疑問は残ります。使いたい回線も自分で選べませんからね。ですが、エリアが広いというのは安心感につながります。
4. 価格
WiMAXは、プロバイダによって月額料金が異なります。最初の3ヶ月だけ2,170円であったり、月額割引が効いて3,480円であったり、4,263円だけどキャッシュバックキャンペーンがあったり。はたまたずっと3,880円だけどキャンペーンがなかったり。初心者からすると複雑でわかりにくいです。
その理由は、さまざまな企業がUQコミュニケーションズからWiMAX回線を借りてプロバイダとなり、色々なキャンペーンを実施して顧客争奪戦を繰り広げているからです。
実際、そのお陰で価格競争が起こり、だいぶ安くWiMAXを契約できるようになっています。詳しくは『おすすめWiMAXプロバイダの比較と選び方』のページを読むとわかります。
では、どんなときもWiFiはどうでしょう?月額料金は、最初の2年間は3,480円で、それ以降は3,980円となっています。とてもシンプルです。
では、実際どちらのほうが安いかというと、WiMAXはとくとくBB WiMAXを選ばなければ、どんなときもWiFiのほうが安くなります。とくとくBBを選ぶのであれば、キャッシュバックキャンペーンのお陰で出費が抑えられます。とくとくBBは基本3年契約ですが、仮に2年後に解約して違約金を支払うことになったとしても、それでもとくとくBBのほうが安いです。
結論としては、高額キャッシュバックキャンペーンを実施しているとくとくBBと契約するなら、どんなときもWiFiよりも安く済ませることができる、です。
5. 端末
WiMAXは20~22ヶ月ごとに最新の端末に無料交換してもらえるサービスがあります。期間はプロバイダによって異なります。WiMAXはだいたい1年ごとに新しい端末が発売されるので、このサービスを使えば定期的に最新機能を搭載したルーターが使えるのです。端末はだいたい2年も使えばバッテリーの減りも早くなっているので、無料交換は非常にありがたいです。
では、どんなときもWiFiはどうかというと、こうした端末無料交換サービスはありません。バッテリーの消耗を理由にした無料交換は受け付けておらず、また、バッテリーのみの交換も行なっていません。そもそもバッテリー内蔵型なので交換ができないのです。もしバッテリーを新しいものに交換したいのなら、新品の端末を18,000円払ってレンタルするしかありません。
もう1つ。WiMAXは端末を購入する形をとっていますが(プロバイダによっては無料)、どんなときもWiFiはレンタルとなっています。レンタルなので解約した場合に返却しなければならないのです。その際、故障などがあれば18,000円を支払う必要があります。
長く契約していくことを考えると、アフターサービスを備えているWiMAXのほうが安心できます。
6. 解約
解約には違約金がつきものです。
最初に、どんなときもWiFiの違約金は、
- 0~12ヶ月目:19,000円
- 13~24ヶ月目:14,000円
- 26ヶ月目:9,500円
- 更新月:0円
となっています。
また、「いつでも解約サポート」というサービスもあり、
これを利用すれば違約金無料で他社に乗り換えることができます。
対して、WiMAXはどうでしょうか?とくとくBB WiMAXに関しては、
- 0~12ヶ月目:19,000円
- 13~24ヶ月目:14,000円
- 26ヶ月目:9,500円
- 更新月:0円
となっており、どんなときもWiFiと同じです。
また、ピンポイントエリア判定が○の方のみですが、「20日間以内ならキャンセルOK」サービスもあるので、契約後に解約したくなったら、違約金無料で解約できます。
と、このようにどちらも大差はありません。
まとめ
WiMAXとどんなときもWiFiは、何を重視するかで、どちらを契約すべきかが変わります。私なら主要都市に住んでいますので、WiMAXエリアでも十分ですから、WiMAXにします。端末も定期的に無料で交換できるので、長い目で見たらWiMAXを契約したほうがいいのです。価格面でもWiMAX(特にとくとくBB)がお得です。
逆に、田舎のほうに住んでいて、エリア重視で考えたい方なら、どんなときもWiFiのほうが良いでしょう。エリアが広い分、圏外になることが少ないので、電波に困ることがありません。
通信制限や通信速度については、大きな差があるわけではないので、深く考える必要はないのかなと思っています。基本的にはWiMAXで、エリアが心配ならどんなときもWiFiという選択肢が現実的でしょう。